例えば、君が街の落書きを消す清掃業務に従事していたとする。
今日も落書きを大量に消していく。大体はしょうもない地元のマイルドヤンキーたちが「○○参上!」だとかお下劣な品性のかけらもないような言葉をスプレー缶や黒マジックペンなんかで書かれているモノだ。
そこに相加相乗平均や2次方程式の解の公式なんかが紛れていたら「学校で習いたてで書いてみたくなったのだろうか」とか「書いたのは中学生から高校生だな」とか思いながら消すだろう。
大学数学でも使わない、もしかしたら物理学の公式かもしれない、とても難しい式が書いてあったらどう思うだろう?「テキトーに書いたのかな」「頭の良い迷惑市民もいるものだな」「美大生の価値観だろうか」とか思いながら消すだろうか。
…仮にその理解できない式が数学の未解決問題の大きな足掛かりとなる一手だったり、未発見の公式だったらどうだろうか。それに気付けるだけの知識があれば良いが、街の落書きを見て瞬時に「これは未解決問題を前進させる大きな一手だ!」と気付ける自信はあるだろうか。まあ、無理だろう。
何が言いたいかというと、過去の偉大なる研究者たちがちゃんと論文で発表してくれて助かったなぁ、という話である。ラマヌジャンやアインシュタインが紙に整理せず、壁にスプレー缶で自分だけにわかる程度の説明だけを記載して、それで満足してしまっていたら。誰にも気づかれずに消されていただろう。いや、もしかしたら現代風に言えば「学者バンクシー」とでも呼ばれたのかも。
話変わって。最近、と言ってもここ10年くらいだと思うが、テレビにおいて、体を張る系のバラエティ番組が減って、クイズ系のバラエティ番組が増えた。演出に金がかからないとか、体を張るのは子供がマネして危ないからとか、コンプライアンス規制が厳しくなったからとかいろいろ理由は考えられる。
以下、色々書きかけたが、誤解を招きかねない表現になったので、箇条書きとする。
・最近はSNSも相まって、クイズ番組等の双方向性が強まっている。
・ひと昔前の過激なバラエティ番組は一方向性ゆえの社会的な安全地帯になっていたのではないか。
・とはいえ、芸人さんたちの安全や子供がマネする危険性等の都合から、現代での再現は無理がある。
・能動的に頭を使う番組は、得手不得手が分かれ、また、劣等感を強める可能性もある。
・頭を使わずゆるーく見れる一方向的な番組が増えてほしいなぁ。
洗濯機が回っている間だけ収録する「洗濯機ラジオ」という企画を思いついた。話す内容は一切決まっていないけど、もしやるなら上に書いたような小難しい理屈くさい話ではなくて、ゆるゆると聞ける楽しいラジオを作りたい。